第 33 回東京国際映画祭 We Are One: A Global Film Festival

世界21の映画祭が参加する、10日間のデジタル映画祭「We Are One: A Global Film Festival」のプログラムが発表された。

本映画祭は、これまでにない試みで、10日間のデジタル映画祭として、国際的な映画製作者のコミュニティを結集し、5月29日(金)からYouTube.com/WeAreOneのプラットフォーム上で、世界各国21(前回の発表時から新たにロッテルダム国際映画祭が追加)の映画祭のプログラムを無料で公開される。視聴者は、この映画祭を通じて、様々な異なる文化を新しいレンズ越しに見ることができるだけでなく、新型コロナウィルスで影響を受けている方々の救援活動を支援する団体に直接寄付することにより、地域社会をサポートできる。本映画祭の収益は世界保健機関(WHO)、そしてとコロナ感染の救援活動を支援している各地域の機関に役立てられる。

■東京国際映画祭のプログラム
①湯浅政明監督短編アニメーション

『夢見るキカイ』 (2007年作品、15分)

 STUDIO4℃が7人の映像作家を集め制作したオムニバス『Genius 
    Party』の中の一篇。無垢な赤ん坊が入り込んだシュールな世界を
 描くファンタジー。
 © Genius Party
②深田晃司監督特集

『いなべ』 (2013年作品、38分)

 17年ぶりに突然赤ちゃんを連れて帰ってきた姉に誘われ、子供のこ
 ろに埋めた「何か」を探しに行くことになり、次第に幼い頃の姉弟
 の思い出がよみがえってくる、ほろ苦くもちょっと不思議な物語。
 ©2013 『いなべ』製作委員会 

『ジェファーソンの東』 (2018年作品、18分)

 ラブホテルの一室。相席カフェで出会った男女が事に及ぼうとして
 いる。身体を重ねようとしたその時、二人の間に思わぬ過去のつな
 がりがあることが発覚し…。都会の片隅、ぐるぐる回るベッドの上
 で記憶が邂逅する奇妙な短編。
 © 深田晃司監督映画まつり

『ヤルタ会談オンライン』2020年新作、40分予定)

 第2次世界大戦の終戦間際、戦後世界の支配をめぐって米・英・ソ
 首脳によって行われた「ヤルタ会談」を痛快にパロディ化した劇団
 青年団の人気レパートリーの30分の演劇をコロナ禍のさなかに置き
 換えそのままオンライン化。
③長編作品

『勝手にふるえてろ』2018年作品、117分、大九明子監督)

 芥川賞作家・綿矢りさによる同名小説の映画化で、恋愛経験のない
 主人公のOLが2つの恋に悩み暴走する様を、松岡茉優の映画初主演
 で描くコメディ。2017年東京国際映画祭コンペティション部門で上
 映、観客賞を受賞。
 ©2017 『勝手にふるえてろ』作委員会 
『アイスと雨音』(2018年作品、74分、松居大悟監督)
 ある小さな村での初舞台に向けて稽古に励んでいたが、突如舞台の
 中止を告げられてしまう6人の少年少女たち。現実と虚構、映画と
 演劇の狭間でもがきながら生きる若者たちの姿を、74分ワンカット
 で描いた意欲作。2017年東京国際映画祭の日本映画スプラッシュ部
 門で上映。
 ©『アイスと雨音』製作委員会